Worries
お悩み相談室

人間関係

親に依存することは、そんなにダメなことですか?依存と甘えると頼るの違いが分かりません。

  • #依存
  • #家族
  • #頼る

親に頼ることは、決して悪いことではありません。ただ「依存」「頼る」「甘える」「成長段階に必要な支え」は少しずつ意味が違っていて、その境界が分かりにくく感じるのは自然なことです。

料理にたとえると分かりやすいかもしれません。
本当は自分でご飯を作れるのに「自分にはできない」と思い込み、親に作ってもらわないと生きていけないと感じてしまうのは「依存」にあたります。逆に、普段は自分で料理をしているけれど「今日は仕事で疲れているからご飯を作ってほしい」とお願いするのは「頼る」です。自分でもできるけれど、状況に応じて主体的にお願いしているからです。

また、小学生などまだ料理をするのが危なかったり難しい時期は、親がご飯を用意するのは当然のこと。これは依存ではなく「成長段階に必要な支え」です。そして「甘える」というのは、ご飯を作ってもらわないと生きていけないわけではないけれど、「親が作ってくれたケーキが食べたい」と思うように、安心や嬉しさを求めて寄りかかること。生きるための解決ではなく、心を充電することが目的です。

つまり、依存は力を手放して相手に丸投げすること、頼るは自分の力を残したまま助けを借りること、甘えるは安心を求めて寄りかかること、そして子どもにとっての親の支えは成長に欠かせないもの。どれも人が生きていくうえで自然な行為であり、悪いことではありません。大切なのは「自分の力を完全に手放していないか」「感謝や安心の気持ちが残っているか」という視点で見てあげることなんです

あなたはこんな一面が隠れていませんか?

安心を大切にするタイプ

あなたは、ただ結果を出すためだけではなく「安心できること」「支えがあること」を大事にしているのかもしれません。
心理学的にも、人が心の安全基地を持つことは成長や挑戦を広げるための大切な土台だといわれています。
ときに「頼る」や「甘える」が悪いことのように思えても、それは心の充電や信頼関係を築く自然な行為なんです。
自分でできる力があることを分かっていながらも「助けてもらう」という選択ができるのは、しなやかさの証。そんなあなたの感覚は、人とのつながりを大切にしながら生きていける強さにつながっています。

関連する心理学

Knowledge01

安全基地

人は安心できる相手や環境があるとき、はじめて挑戦や自立に踏み出しやすくなります。これは愛着理論で語られる大事な考え方です。

Knowledge02

自己効力感

「自分ならできる」という感覚があると、人はストレスに強くなりやすくなります。頼りながらも「自分で選んでお願いする」ことは、この自己効力感を保つ助けになります。

Knowledge03

情動的サポート

解決策を求めるのではなく、ただ話を聞いてもらったり一緒にいてもらうだけで心が落ち着くことがあります。これは「甘える」が持つ大切な役割と重なります。

Knowledge04

発達段階の課題

中高生が親に頼るのは、自分でできないことを補ってもらう「発達段階に必要な支え」です。年齢によって自立の形は変わるため、その時期に応じたサポートは自然なことです。

Knowledge05

相互依存

心理学では、人は完全に「ひとりで生きる」存在ではなく、支え合う関係を前提としています。頼ることも甘えることも、健康な相互依存の一部と考えられます。

Contact
お問い合わせ

サービスの内容や料金、導入に関するご質問は、こちらからお問い合わせください。
通常2〜3営業日以内にご返信いたします。