「逃げたくないのに逃げてしまった」という後悔は、じぶんを変えたい、ちゃんと向き合いたいという誠実な気持ちの裏返しです。
そしてお伝えしたいのは、逃げることは決して悪いことではないということです。
それは弱さではなく、じぶんを守る力。
心がこれ以上傷つかないように、ちゃんと守ってくれている証拠です。
「みんなは嫌でもやっているのに」と思う気持ちもよく分かります。
だけど、同じように見えても、感じ方も心の余裕も、置かれている状況もみんな違います。
他の人ができていることが、じぶんにとって難しいと感じる日があっても、それは自然なこと。
どうか、自分を責めないであげてください。
ただ、もし逃げることにどうしても罪悪感をもってしまうなら、「なぜ嫌だと感じたのか」を振り返ってみるのも良いかもしれません。
なにが怖かったのか、どんな感情が出てきたのか、もし恐れていることが実際に起きたらどうなるのか。
そうやって少しずつ見つめていくことで、逃げた理由が少しずつ見えてくると思います。
その理由が分かれば、次に同じような場面が来たとき、きっと違う選択ができるようになります。
逃げることと、前を向くことは矛盾しません。
どちらも「じぶんを守りたい」「もう一度立ち上がりたい」という、同じ気持ちから生まれる行動です。
だからこそ、逃げたじぶんを責めるのではなく、その中にある“守りたかった気持ち”を見つけてあげてくださいね。
あなたはこんな一面が隠れていませんか?
繊細バランスタイプ
あなたは、人一倍まわりの空気を感じ取り、心のバランスに敏感なタイプかもしれません。
心理学でいう「高感受性(HSP)」の傾向があり、他の人が気づかない小さな違和感や緊張を察知してしまうのです。
そのため、無理を続けると心がすぐに疲れてしまい、「逃げたい」と感じるのも自然な反応。
それは、怠けではなく“自己防衛”の働きです。
あなたの心は、とても正直で繊細。
だからこそ、人の痛みを理解できるやさしさと、自分を守る強さをどちらも持っています。
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防衛機制
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