「なにもかも諦めたくなってしまう」
この言葉の裏には、きっとこれまで積み重ねてきたたくさんの頑張りや努力が静かに眠っているのだと思います。
だからまずは、気持ちが折れそうになるほど必死に耐えてきた自分を、たくさん褒めてあげてくださいね。
「諦めたい」と思うときは、諦めちゃってもいいんです。
「続けなきゃ」「頑張らなきゃ」と使命感で自分を縛りすぎると、人はどうしても苦しくなってしまいます。
本当につらいときは、いったん手を離しても大丈夫。
「諦めてもいいんだ」と思えるだけで、心の中に少し余白が生まれます。
でも、きっとその奥には「それでも本当は頑張りたい」という想いもあるはずです。
諦めたい気持ちと諦めたくない気持ちがぶつかるのは、心がしんどいからなんですよね。
頑張りたい気持ちももちろんあるけれど、心を削って頑張るのはとてもつらいこと。
その二つの気持ちのあいだで揺れてしまうのは、それだけ真剣に生きている証拠です。
だからこそ、まずは「頑張ること」より「休むこと」を優先してあげてください。
ゆっくりと休んで心が回復してくれば、また自然と動き出せる力が、少しずつ、でも確実に戻ってきます。
立ち止まることも、次に進むための大切な一歩です。
自分の心と身体を、どうかいちばんに大切にしてあげてくださいね。
あなたはこんな一面が隠れていませんか?
頑張り屋タイプ
あなたは、責任感が強くて、人一倍まわりの期待に応えようとする人かもしれません。
心理学でいう「自己超越欲求」が高い人ほど、自分の理想に向かって努力し続ける傾向があります。
その一方で、心や体が疲れていても「まだやれる」と無意識に自分を奮い立たせてしまうこともあります。
“諦めたくなる”のは、意志が弱いからではなく、エネルギーを長く使いすぎているサイン。
それだけ真剣に、何かに向き合ってきた証でもあります。
あなたの「最後までやり抜こうとする力」は、誰かを勇気づけるほどの強さです。
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