じぶんを責めてしまうのはとてもつらいことですね。
あなたの言葉の中には心の深い部分が少しだけ顔をのぞかせているように感じます。
ゆっくりが苦手で効率を求めてしまうこともミスをしたじぶんを責めてしまうことも、その背景には過去の経験が関係していることがあります。
過去にミスをしたことで責められたり遅いことで迷惑をかけたと言われたり「ちゃんとしなきゃ」「失敗したら嫌われる」と感じた経験など。
そうした出来事が積み重なると「完璧でいなきゃ安全じゃない」という感覚が心に根づいていきます。
でもそれは、効率を求めたりミスを強く責めてしまうことが悪いのではなく、実はじぶんを守るために身につけた方法なんです。
心が必死に守ってくれようとしているからこそ、そうなっているんですね。
「もうあんな思いをしたくない」
「誰かをがっかりさせたくない」
そうやって、心はずっと防衛モードで動いてきました。
けれど、その反応が今のじぶんを苦しめてしまうこともあります。
だからまず大切にしてほしいのは「責めるじぶんをなくす」ことよりも「責めてまで守ろうとしてくれているじぶん」に気づいてあげることです。
じぶんを攻撃してしまったときは「失敗しても大丈夫だよ」「守ってくれてありがとう」と、後からでもいいので声をかけてあげてください。
そして覚えていてほしいのは、人は失敗するからこそ成長できるということ。
失敗の中にはたくさんの学びが隠れています。
そしてその学びが合っていることを確かめる方法が成功です。
成功は「できたことの確認」をくれるけれど、失敗は「学びを深める機会」をくれます。
だから、焦らなくても完璧じゃなくても大丈夫。
たくさん失敗しても早くこなせなくても、じぶんにはちゃんと尊い価値があります。
どうかそのことを忘れずに、やさしくじぶんに寄り添ってあげてくださいね
あなたはこんな一面が隠れていませんか?
完璧主義で頑張り屋な「努力家タイプ」
あなたは物事に真剣に向き合い、手を抜かずに取り組む誠実さを持っていますね。
その一方で「もっとできるはず」「失敗してはいけない」という意識が強く働く傾向があるかもしれません。
心理学では、これは自己防衛的完璧主義と呼ばれ、過去の失敗体験や評価への不安から自分を守ろうとする心のはたらきです。
本当は「ちゃんとしたい」だけなのに、気づかぬうちに自分を追い込んでしまうこともあるでしょう。
でもそれは、向上心が高くまわりに誠実でありたいという強い責任感の表れです。
あなたの「丁寧に取り組もうとする姿勢」こそ、誰かの信頼を集める大きな強みです
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