割り切ろうとしても、どうしても心にモヤモヤが残ってしまうことってありますよね。
「今日はそういうモードなんだな」と思っても、日によって態度が違ったりすると、気持ちの置き場所が分からなくなる瞬間もあると思います。
そのモヤモヤの奥には、きっと質問者さんのさまざまな想いが重なっているはずです。
もしお時間があれば、じぶんは何にいちばん引っかかっているのか、そっと見つめてみてくださいね。
ここからは、ご質問を読んでいて感じたことなのですが「じぶんは丁寧に接しているのに、どうして相手は雑に返すのだろう」という気持ちのもっと奥には「相手からじぶんを適当に扱われることが許せない」という思いや「そんな態度の相手に、じぶんだけが丁寧に接しているのが納得いかない」という複雑な感情が潜んでいるのかもしれません。
もちろん、そういった気持ちを相手にそのまま伝えられれば一番早いのですが、実際にはなかなか難しいことも多いですよね。
だからこそ、まずはじぶんの心が落ち着く落としどころを探してみることが大切になります。
たとえば、相手がそっけないなら自分もその距離感に合わせてみる、丁寧に接するにしても「相手のため」ではなく「仕事をスムーズに進めるための判断だ」と切り替えてみる、あるいは「今日はあの人はそういうモードなんだな」と受け取りつつ、自分の価値まで一緒に揺らさないようにする、など。
どれが正解というわけではなく、その時々でじぶんがいちばんラクに呼吸できる距離感を選ぶことが大切です。
そう思えるようになると、「自分で選んでいる」という感覚が生まれて、モヤモヤが少しずつ軽くなっていくことがあります。
そしてもうひとつ、心の中に残った小さな期待がモヤモヤを強くしてしまうこともあります。
「もしかしたら、いつか態度が変わってくれるかもしれない」とほんの少しだけ思ってしまうと、期待どおりにならなかった時に傷ついたり、がっかりしたりしてしまうんですよね。
だからこそ、一度「この人は変わらない」と思い切ってあきらめてみることが、心を楽にすることにつながる場合もあります。
期待を手放すと、自然とちょうどいい距離感が生まれ、こちらの気持ちがスッと軽くなることがあります。
最後に、一番損をしているのはその人自身であって、相手がどんな態度をとっても、じぶんの価値が失われることはありません。
モヤモヤの奥にある「じぶんは本当はどう扱われたいのか」「どうありたいのか」という価値観を大切にしてあげてくださいね。
あなたはこんな一面が隠れていませんか?
繊細バランスタイプ
人との距離感や空気の変化を敏感に察知できる、繊細さと感受性の高いタイプかもしれません。
心理学では、こうした人は「対人レーダー」が発達しており、周囲の微妙な表情やトーンの揺れにすぐ気づけると言われています。
その一方で、相手の態度とじぶんの価値を結びつけてしまいやすく、心の負荷が大きくなってしまうこともあります。
だからこそ、相手が変わるかもしれないという“期待のゆれ”を丁寧に手放していくことで、気持ちの安定が生まれやすいタイプでもあります。
それでも相手に丁寧に接しようとする姿勢は、あなたが持つ大切な優しさであり、人間関係を穏やかにする大きな強みです。
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投影
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