落ち込んだり、疲れてしまったときって、「ゆっくり休んでね」と言われても、正直どう休んだらいいのか分からないことがありますよね。
ベッドに横になっても頭の中がぐるぐるしてしまったり、SNSを見ても気が紛れなかったり、何をしたら楽になるのかすら分からない…。そんなときは自分を責めなくて大丈夫です。休むことにも“やり方”が分からなくなることは誰にでもあることだからです。
結論から言うと、どちらが正解ということはなくて「今の自分が心地よく感じること」をしてほしいんです。
もし気分が落ち込んでいるけれど「ちょっと気分転換したいな」と思えたら、短い散歩やお風呂、好きな音楽を聴くなど“軽く動く”ことを選んでもいいし、「今日はどうしても休みたい」と思えたら、安心して休む時間をつくってあげてください。
どちらを選んでも、あなたが弱いわけではありません。むしろ“今の自分”を感じ取れている証拠です。
そして、ひとつ覚えておいてほしいことがあります。
私たちが「楽しい」と感じることも、実は体には“ストレス”として加わることがあるということです。
たとえば、悪いストレスが50あって、楽しいストレスが50あるからといって、差し引きゼロになるわけではなく、合計で100になってしまうことがあるんです。
だから、楽しい予定や誰かとの約束でも、心や体が疲れているときには“負荷”になることもあります。
だからこそ、基本は「ゆっくり休む」がベースでいいんです。
心や体が少しずつ落ち着いて、「これならやってみたいな」と思えることが出てきたとき、その小さな気持ちを大切にして叶えてあげてください。
無理に元気なふりをする必要も、動かない自分を責める必要もありません。あなたの心の声が選んだことこそ、いちばん優しい回復の方法です。
あなたが今感じているその迷いや戸惑い自体が、「自分のことをちゃんと見つめられている」サインでもあります🌸
どうか安心して、心が望むほうを選んでくださいね。
あなたはこんな一面が隠れていませんか?
やさしさで自分を見守るタイプ
「休むべきか、動くべきか」と迷うのは、決して弱さではありません。
それは、自分の心や体の声をしっかり受け止めようとしている証拠です。
心理学ではこのような姿勢を「自己モニタリング」と呼び、ストレスに気づきやすく、早めに対処できる力だとされています。
多くの人は疲れや悲しみを感じても「まだ頑張らなきゃ」と自分を追い込みがちです。
「どうしたらいいんだろう」と立ち止まり、自分に問いかけられる。これは自分を守ろうとする自然な強さです。
さらに、迷う時間を持てるのは「自分を大切にしよう」という優しさがあるからこそ。
すぐに動けなくても、選べなくても、その姿勢自体がすでに自分へのケアになっています。
しんどさの中でも自分を見失わずにいられる、とても大切な力を持っています。
関連する心理学
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自己モニタリング
自分の気持ちや体調を観察しながら「今の自分は休むべき?動けそう?」と考える力を指します。敏感すぎると迷いやすいですが、実は自己理解を深める大切なスキルです。これは自然な感覚であり、あなたの優しさや柔軟さにつながっています。
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良いストレス
挑戦や楽しみも「良いストレス」と呼ばれます。前向きな体験でも心や体に負荷をかけることがあるため、休むことと動くことのバランスが大切なんです。これは自然な反応であり、あなたがバランス感覚を持っている証です。
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情動調整
人は落ち込んだ気分を変えるために、休む・動くなどの行動を無意識に選んでいます。心理学ではこれを「情動調整」と呼び、気持ちを守るための自然な働きとされています。これは自然な感情の流れであり、あなたの回復力の強さにつながります。
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自分への思いやり
「今は休んでいい」と自分に許可を出すことは、心を守る大事な習慣です。セルフ・コンパッションが高い人はストレスからの回復が早いといわれています。これは自然なやさしさであり、あなたが自分も他人も大切にできる力につながります。
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認知の柔軟性
「動くのも休むのもどちらもOK」と受け止められるのは、考え方を一方向にしばらずに柔軟に変えられる力の表れです。認知の柔軟性はストレス耐性を高め、気持ちを軽くしてくれます。これは自然な思考であり、あなたのしなやかな強みにつながります。