大きなショックな出来事があったとき、人の心はそれをそのまますべて受け入れることができません。
あまりの重さに、拒絶したり、心を無にすることで、そのつらい時期をなんとかやり過ごそうとします。
その瞬間は「何も感じていない」「自分は平気だ」と思えていても、あとから急に涙が込み上げてきたり、体調が崩れてしまうことがあります。
それは心が弱いからではなく、むしろ心があなたを守ろうとしてくれている防衛反応です。
人の死や別れに深く傷ついてしまうのは、それだけ人とのつながりを大切にしてきた証拠でもあります。
どうかそんな自分を責めないであげてください。
ショックなできごとをすぐに受け入れられないのは自然なことです。
「まだ向き合えない」と感じる自分を許してあげて大丈夫です。
無理に前を向こうとしなくても、時間が経つなかで、少しずつ向き合えるときがきっと訪れます。
だからいまは、安心できる形で自分を支えてあげてください。
泣くことも、休むことも、誰かに思いを話すことも、どれも自分を守る大切な方法です。
大切な人とのつながりを思い出しながら、ゆっくりと心の回復を待ってあげてくださいね。
あなたはこんな一面が隠れていませんか?
深い絆タイプ
人の死を強く意識したときに体調を崩してしまうのは、それだけ心が敏感で誠実に反応している証拠です。
心理学的には、ショックをすぐに受け止められないのは自然な防衛反応であり、心があなたを守ろうとしている働きでもあります。
つらさを回避しようとする一方で、後から涙や不調として現れるのは、それだけ大切な存在との結びつきが強かったということ。
「受け入れられない」自分を否定せずに、その奥にある思いやりやつながりの深さに目を向けることが大切です。
人との絆をこれほど大切にできるあなたは、とても豊かな感受性とやさしさを持っている方です。
関連する心理学
Knowledge01
防衛機制
心が強いショックを受けると、そのまま感じるとつらすぎるために「一時的に無感覚になる」「現実を拒否する」などの反応をします。これは心を壊さないための自然な仕組みです。
Knowledge02
遅延性の悲嘆
葬儀の場では何も感じなくても、しばらく経ってから急に悲しみや涙があふれることがあります。これは時間差で感情が出てくる正常な反応で、むしろ誠実に悲しみと向き合えている証拠です。
Knowledge03
心身相関
心の痛みは体にも表れやすく、頭痛や吐き気、倦怠感として出ることがあります。「体が弱いから」ではなく、心と体が密接につながっているための自然な現象です。
Knowledge04
感情の回避
人はつらすぎる感情に直面すると、本能的に避けようとします。葬儀に行けない・怖くて体が動かないのも、この「回避」の一種であり、あなたを守るための心の選択です。
Knowledge05
愛着理論
大切な人との絆が強いほど、別れのときの悲しみも大きくなります。その痛みは、裏を返せば「どれだけその人を大切に思っていたか」の証拠です。