「やらなきゃ」と思っているのに、体が動かない。
その感情だけを切り取ると「なんで自分は頑張れないんだろう」とつい責めてしまいますよね。
でも、頑張れないことには必ず理由があります。
それは、平日の仕事で疲れがたまっているのかもしれません。
これまでたくさん頑張ってきた分、心と体に少しずつ疲労が積み重なっているのかもしれません。
そうやって「動けない理由」は、ちゃんと存在しているはずです。
だからもし「やらなきゃ」で自分を追い込んでしまうなら、一度思いきって「やる気が出るまで、とことん休む」と決めてみてもいいのかもしれません。
心はちゃんと休めば、必ず「また動きたい」という気持ちが戻ってくるようにできています。
けれど、うつの回復にも毎日しっかり休んでも数か月以上はかかると言われるように、蓄積した心の疲れというのは、ちょっと休んだくらいでは簡単には取れません。
だからこそ、今必要なのは「これでもかというくらいの休息」なのかもしれません。
ちゃんと休んだうえで、それでもまだ頑張れないと感じたら、そのときまた一緒に“頑張れる方法”を考えていきましょう。
まずは、ここまで頑張ってきた自分に寄り添って、たくさん甘やかしてあげてくださいね
あなたはこんな一面が隠れていませんか?
休息を忘れがちながんばり屋タイプ
あなたは、責任感が強くて「やらなきゃ」と思うと全力で取り組もうとする人かもしれません。
その真面目さや誠実さがあるからこそ、少しでも手を抜くと罪悪感を感じやすいのではないでしょうか。
心理学では、こうした傾向を「完全主義的努力傾向」と呼び、自分の理想と現実のギャップに苦しみやすい一面があるとされています。
でも同時に、それは「自分にも他人にも丁寧でありたい」という思いやりの裏返しでもあります。
だからこそ、あなたの強みは、人一倍まじめで、周りを支えたいというやさしさを持っていること。
その優しさを、自分自身にも向けてあげてくださいね
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